粒子であることと波であること

粒子は一ヶ所に集中した状態であり,波は空間的に広がった状態である. 粒子であり波であるという二重性は,数学的にはフーリエ変換として表現できる. フーリエ変換では,空間の $ x$ 方向に変化している関数 $ f(x)$

$\displaystyle f(x) = \int_{-\infty}^{\infty} F(k)e^{ikx}~dk$    

という積分で書ける.$ e^{ikx}$$ x$ とともに振動する関数であるから, これが波を表している.$ F(k)$ は適当な重みで,$ k$ は振動数だと考えればいい. つまり上式は,異なる振動数の波を積分することで, 粒子の位置を表現する $ f(x)$ が得られることを示している.

物理のかぎプロジェクト / 平成18年3月2日