プランクの式

そしてプランク(Planck)はウィーンの式を一ヶ所だけ変え, レイリー・ジーンズの式とプランクの式のいい部分だけとるようにした.それがつぎの式である.

$\displaystyle E(\nu)=\frac{8\pi}{c^3}\nu^3\frac{h\nu}{e^{h\nu/ k_{\rm B}T}-1} \qquad :プランクの式$    

この式は実験結果とぴったりと一致した.式(7.1.3)にある $ h$ は プランク定数と呼ばれ

$\displaystyle h = 6.62\times10^{-34}~{\rm J\cdot s} \qquad :プランク定数$    

という小さな値である.プランクが空洞輻射の実験結果に合う式をつくったとき, プランク定数はつじつま合わせのために導入された定数にすぎなかった. しかしこのつじつま合わせの定数から,量子力学が産声をあげることになる.

物理のかぎプロジェクト / 平成18年3月2日