熱伝導の一般化を考える.断面積
,厚さ
の要素の左面から
の熱量が流入し,
右面から
の熱量が流出するとする.このとき考えられる量は
- 左面から流入する熱量:
- 要素内で発生した熱量:
- 右面から流出する熱量:
- 要素内のエネルギー変化:
であるから,この要素内でのエネルギー収支は
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(4.4) |
と表される.単位時間あたりの発熱量を
,要素の比熱を
,要素の密度を
とすると
であるから,エネルギー収支はつぎのようになる.
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(4.5) |
ここで,テイラー展開
より
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(4.6) |
これを式(
4.5)に代入すると
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(4.7) |
整理して
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(4.8) |
が得られる.これを
1次元熱伝導方程式
(one dimential equation of heat conduction
)という.
この方程式によって様々な初期条件,境界条件下で,要素内の温度分布と温度変化を予測することができる.
物理のかぎプロジェクト / 平成18年3月2日