微分方程式
![$\displaystyle \frac{dy}{dx} = f(x)g(y)$](img261.png) |
(6.1) |
を変数分離形と呼び,微分方程式のなかで一番基本となるものである.
これを解くにはまず,左辺,右辺を同じ変数だけにまとめる.
式(
6.1)の場合では左辺に変数が
![$ y$](img218.png)
のものを,
右辺に変数が
![$ x$](img45.png)
のものをまとまる.
![$\displaystyle \frac{1}{g(y)}dy = f(x)dx$](img262.png) |
(6.2) |
このように変数をイコールをはさんで分離するのだ.
そして両辺を積分する.
![$\displaystyle \int\frac{1}{g(y)}dy = \int f(x)dx + C$](img263.png) |
(6.3) |
ここで
![$ C$](img231.png)
は任意定数である.式(
6.3)の積分を計算し,
![$ x=$](img264.png)
の形にしてやれば「微分方程式が解けた」といえる.
任意定数
![$ C$](img231.png)
は物理の場合,初期条件から求めることが多い.
例
不定積分
![$ \displaystyle \int\frac{1}{1+x}dx$](img270.png)
の解は
![$ \displaystyle \log\vert 1+x\vert + C$](img271.png)
となり,
正確には
![$ \log$](img269.png)
の中に絶対値がつくが,
任意定数を適当に書き換えると
![$ \displaystyle \int\frac{1}{1+x}dx = \log(1+x) + C$](img272.png)
というふうに絶対値なしの値になる.
したがって微分方程式を解くときにでてくる
という種類の計算は
と簡略化することができ,絶対値のことを気にしなくてもいい.
物理のかぎプロジェクト / 平成19年1月14日