“指数をとる”について

微分方程式を解くときなどによく出てくる表現が「両辺の指数をとる」あるいは「両辺の指数関数をとる」です. これは指数を取っぱらってしまうのではなく,両辺の“対数の関係”を “指数の関係”にするという意味です.

対数と指数の関係

対数と指数の関係は

\log_e M=P\ \Longleftrightarrow\ e^p=M

でした. \log_e M の底 e は自然対数の底です.これは普通省略して

\log M

と書きます.したがって

\log M=P\ \Longleftrightarrow\ e^p=M \tag{1}

となります.

たとえば

\log y = ax+C

という方程式があったとします.この式の「両辺の指数をとる」ということは, 式(1) の関係を素直に適用してやればいいので

\log y = ax+c\ \Longleftrightarrow\ e^{ax+C}=y

ということになります.したがって

\log y = ax+C

の指数をとったら

y=e^{ax+C}

になります.両辺の指数をとる,という操作は頻繁に行いますので,必ずマスターしておきたいですね.