この記事では,
の微分,
を求めた後,畳み込み積分の微分,
を求めます.
まずは微分の定義に従ってこの を求めてみましょう.
まずは復習です. の微分の定義は, の時,
でしたね.よって, の微分は, の に関する原始関数を とおくと(つまり, であり,ここで とおけば, となります.),適宜 ととれば,
よって結果だけを書くと,
となります.これだけではちょっと不安なので,同じ計算を別の方法でやってみます.
まず, と をパラメータ の変数としてみます.最後に とします.そこで,考えるのは
となり,同じ結果になりました.どうやら正しそうですね.一応注意しておくと, は, を を定数と見て で偏微分したのち,今度は を定数と見て で積分したものです.
基本的には証明2と同じですが,よりシンプルだということで記しておきます.
積分の二つのxを別の変数と見て,二変数の関数 と との関数と見なします.どちらを としても最後に とするので,同じことになります.すると,求めたい微分は
と同じ結果となります.
では,得られた結果を具体例で確認してみましょう. を計算してみます.
となります.ここで, であり, ですから,両者は一致します.
関数 の畳み込みとは以下のような積分になります.
これは, として,先ほど得られた結果を用いれば良く,
と分かります.それでは,今日はこの辺で.お疲れ様でした.