量子力学にはなくてはならないものの1つが演算子です.その演算子について学びます.演算子とは,関数に作用させて演算を行うもので,量子力学では,さまざまな物理量が演算子で表されます.いきなり演算子と言われても,ぴんとこないと思いますが,例えば,位置を表す
や,運動量を表す
も演算子として扱うことになります.
そこで,演算子
に対して,
![[A, B]=AB-BA](./efec139aa86b0245df864b9e485359f8.png)
という量を定義します.これを演算子
の交換関係といいます.
![[A, B]\neq 0](./d182af7e9d033bd6d85c66ad42e57f21.png)
ならば,「演算子
は交換しない」といい,
![[A, B]=0](./8f03c9b4f95662b8c250e0520db50475.png)
ならば,「演算子
は交換する」といいます.
冒頭で紹介した,
と
について,交換関係を計算してみます.量子力学では,(1次元の場合)
とします.ここでは,分かりやすいように,この交換関係が後ろの
という関数に作用するとしてみましょう.さらに,
や
が演算子であることを強調するために,
と書くことにします.
![[\hat{x}, \hat{p}]\phi(x)&=\left[\hat{x}, -i\hbar \frac{\partial}{\partial x}\right]\phi(x)=-i\hbar\left[\hat{x}, \frac{\partial}{\partial x}\right]\phi(x)\\&=-i\hbar\left(\hat{x}\frac{\partial}{\partial x}-\frac{\partial}{\partial x}\hat{x}\right)\phi(x)=-i\hbar\left(x\frac{\partial \phi(x)}{\partial x}-\phi(x)-x\frac{\partial \phi(x)}{\partial x}\right)=i\hbar\phi(x)](./27fe34449d897c5432871a149a1e043f.png)
となって,
![[\hat{x}, \hat{p}]\phi(x)=i\hbar\phi(x)](./af9b22d527f0d76e12f2dc5161ce6376.png)
つまり,
![[\hat{x}, \hat{p}]=i\hbar](./7c05df4e9a37155b9d967632a9fd301f.png)
と求まります.
をすぐに
としてしまいがちですが,
は後ろの
にもかかっていますので,上記のような計算結果となります.