少しあいまいな点もあり,自信がありませんが,「物性論で遅延グリーン関数を扱うけど なんでグリーン関数と言えるのか?」という疑問に答えたいと思います.
フェルミオンの遅延グリーン関数 とは,greaterグリーン関数 , lesserグリーン関数 そしてシータ関数(階段関数とも) を用いて,
と表されます.ここで,greater,lesser関数は,それぞれ,場の演算子 を用いて,
となります.よって,
となります.場の演算子の時間発展は, のように変化するので,結局式 は,
これで,時間依存性があらわになりました. では,時間微分を計算してみましょう. 交換関係は ですから, 括弧式の平均を取ると,自信はありませんが,どうやら になるようです.(もしかしたら の何乗かが掛かったりするかもしれません. )
なお, でのみ値を持つδ関数を含む項に対しては, と置きました. これは,少し変形してやれば,シュレーディンガー方程式に対するグリーン関数になっているようです.つまり,
なんというか,右辺の が気になりますが, これなら,確かにグリーン関数とは呼べなくもないですね.
それでは,今日はこの辺で.お疲れさまでした.