ハミルトニアン

ハミルトニアンは系全体のエネルギーを表す関数のことです. だから,ハミルトニアンが一定ならエネルギーが保存します. 別にハミルトニアンなんてなくたって, 全エネルギーは運動エネルギーと位置エネルギーを足したものとして 高校物理から出てきていました. しかしハミルトニアンにはちょっとだけ約束があります. それは位置 x と運動量 p を使うことです.

古典力学(解析力学)では

運動量は mv とは書かず, p と書きます. 例えばポテンシャルエネルギーが V ,運動量 p ,質量 m の物体のハミルトニアンは

H=\frac{p^2}{2m}+V

となります.

量子力学では

量子力学のハミルトニアンは, p を演算子に置き換えます.

H  = \frac{1}{2m}\Bigl(-i\hbar\frac{d}{dx}\Bigr)^2+V  = -\frac{\hbar^2}{2m}\frac{d^2}{dx^2}+V

これはシュレーディンガー方程式でよく目にします.